Les fils du vent

「Les fils du vent」(風の子供たち)
2012年に公開されたドキュメンタリー。
アンジェロ・ドゥバーレ、チャボロ・シュミット、モレノなど有名なジプシージャズギタリストを取材した作品。アンジェロ・ドゥバーレのパートは着色や演出が少なく、何気ない会話をを記録していて却って興味深い。アンジェロ・ドゥバーレの深い人間性が伝わってきます。マヌーシュとしての本音や核心に触れたことを的確に言葉で表現できる経験や知恵を持っていると思いました。

アンジェロ・ドゥバーレが映画の最後にこう言います。
「音楽は社会の共有財産だが、ミュージシャンは孤独と向き合っている。人はそれぞれ違うからだ。ミュージシャンでいる時に疎外感を感じている」

ミュージシャンをマヌーシュ(ジプシー)と置き換えることもできるのですが、個性や民族性も表裏一体。背負うものがあってこそ生き甲斐があると述べているように感じました。